恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
食器を洗い終えた私は、一哉の部屋を後にした。
一哉にもらった合鍵で、しっかりと鍵をかける。
この鍵、キーホルダーか何か付けないと失くしちゃいそう……。
そう思いながら、鞄のポケットの中に鍵を仕舞った。
空を見上げると、太陽が瞼を閉じたくなるくらいの眩しいの光を放っている。
私は太陽から逃れようとするかのように、視線をすぐに足元に向けた。
そうだ、後で智子からもらったあの蝶のストラップを鍵につけよう。
運命の相手へと導いてくれる、蝶のストラップ。