恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「傷はどう?」
「大丈夫。美樹が手当てしてくれたおかげだね。ありがとう」
私の頬を撫でたおまわりさんの手が、昨日より熱く感じた。
本当に大丈夫かな?
無理してるんじゃ……。
声をかけようとした時、おまわりさんの携帯電話が音を立てた。
「こんな時間に誰だろう」
おまわりさんは私の頭を撫でた後、携帯を手に持ちリビングに行った。
私はおまわりさんがいない間に乱れた髪を手で整え、服の皺を直した。
久しぶりのおまわりさんの家。
昨日は必死で何も感じなかったけど、一緒に居た頃と同じように居心地が良いな……。
私は伸びをして、心地よい空気を胸一杯に吸い込んだ。