恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「あと少し……待っててくれる?」


「うん……待ってる。だから約束して? 無茶はしないって……」


「わかった」




おまわりさんと視線を合わせた後、どちらからともなくキスをした。



これが最後のキスになるわけじゃない。

ほんの少しのお別れをするだけ。



それなのに私たちは、愛惜しむようにキスを重ねた。



時の流れに逆らうように、


何度も、何度も……。








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