恋 時 計 ~彼はおまわりさん~




「じゃあね……」

「うん、また」



タクシーが家の前に到着し、私は玄関でおまわりさんに見送られながらドアを開けようとした。


けど、胸の奥が何かを感じ、振り返ってしまう。



「おまわりさん……」


「ん……?」


「あの、おまわりさんは今日、勤務?」


「うん、そうだよ」


「そう……」




どうしてだろう。

胸の中が、言葉では表現出来ない不安の波に襲われていた。





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