恋 時 計 ~彼はおまわりさん~




「今日から交番で勤務する方ですか?」


「はい」


「あの、お名前は?」


「宮本祐介です」


「宮本さん、ですか……」




彼の名前を呼んだ時、何故か彼の表情が寂しげに見えた。



どうして?

どうしてそんな顔をするの……?




疑問の声を消すように、一枚の花びらが彼の肩に舞い降た。




あ……。


紺色の制服と桜色って、こんなにも合うんだ。


こんなに……知らなかっ――‥









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