恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「青木、何かあったのか?
最近下ばかり向いてて辛そうにしてるだろ?」
先生は、泣いてる私に優しく問いかけた。
そんな先生の声に、何故か私は話を聞いてほしいって思った。
鈴木先生に救いを求めてしまった……。
「私……好きな人を傷つけちゃった。
近づきたかっただけなのに、
仲良くなりたかっただけなのに……
その人を傷つけて…遠くなって……
どうしたら……」
話してる間にも、涙がぽろぽろと頬を伝った。
鈴木先生はじっと私の顔を見ながら、途切れ途切れの私の話を最後まで聞いてくれた。
そして、教室では見たことのない顔で私に言った。
「青木はどうして泣いてるの?」
「その人を傷つけたことが、許せなくて……」
私の答えに微笑みを見せた先生は、
私の涙を拭いながら言った。
「じゃあ答えは簡単」
鈴木先生の言葉に、私は顔を上げた。