恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「その人にちゃんと謝るんだよ。
ちゃんと謝って、自分の気持ちを伝えること。
俺はそれが答えだと思うんだけど……?」
自信たっぷりの口調で話していたのに、
なぜか最後は私に答えを求めるような言い方になった先生。
私が黙っていると、先生が「んっ?」って答えを求めた。
そうだよね。
どんなに会いづらくても、ちゃんと謝らなきゃ。
このままおまわりさんとの関係がなくなることになっても、ちゃんと謝ってけじめだけはつけないと……。
「先生、ありがとう! 私、行ってくる!!」
笑顔になった私は、先生にお礼を言って面談室を飛び出した。
「えっ――!? 青木、面談っ!!」
先生の焦った声が耳に届いたけど、
私の足は止められなかった。
私の想いが足にのりうつったかのように、私はハイスピードで交番に向かった。