最低彼氏。
シュガーのように甘く
季節は巡り、蓮の大好きな夏になった。
ギラギラと嫌味のように輝く太陽。
なんでこんな日にデートしようって言い出すのかな?
馬鹿彼氏は。
こんな暑い日は家でクーラーかけて…アイスキャンディ食べながらテレビ…なのに。
『…暑い。』
せめてちょっとの風だけでも吹けばいいのに。
アタシの額には汗が滲む。
『おぉ!汗っかき聖波。』
朝からアタシの彼氏は…。
暑いのに…。蓮も汗かいてるじゃん、って言おうとした…。
ちょっ…なんで?
蓮は涼しい顔をしている。
汗なんかかいてない。
爽やか…。
悔しすぎる…。
アタシは蓮を置いて行こうとした。
『聖波、馬鹿じゃね?今日は…こっち!』