最低彼氏。
蓮がいきなりTシャツを脱ぐ。
『ん?何見てんだ?変態。』
着替えながらこっちをニヤニヤみて言ってくる。
『は?見てないっつーの。』
冷たくあしらうと、
『なに赤くなってるの?』
とアタシを覗き込む。
顔に手をあてると熱かった。
恥ずかしいから?
暑いから?
どっちにしろ、この夏の太陽のせい。
『焼けるよ?いいの?』
アタシは日焼け止めを差し出す。
『いらねー。』
せっかく持ってきてあげたのに。
言い方ひど過ぎ。
『行ってくる。』
サーフボードを持って海へと走りだす。
蓮の後ろ姿は爽やかで…。
蓮がアタシの方に振り返る。
『せーなー!』
『なーにー?』
ドキッ…ドキッ…
『テントー張っとけよー』
叫び終わるとすぐに海へと入っていった。