夏の想
「わぁ!綺麗…」


「そう?有難う」


お母さんがそういうと、私は家へ入った。


その家は、女の子っていう玄関だった。


「夏芽の部屋は二階よ。ベッドや、タンス、ソファは私が昔使っていたものでいい?」


「うん。気にしないで」


「よかった。部屋に、もう置いてあるから。案内するわ。あ、クローゼットは、もう部屋に元々あるからね」


その、お母さんが昔使っていたという部屋は、凄く可愛い部屋だった。


「お母さん、私、この中の物、整理するね」


「ええ。私は、ご飯の用意をするわね」


私は、キャリーケースの中のものを整理し始めた。


「あ、そうだ。琉璃にメール…」


私は、琉璃に、『私、本当のお母さんの家で暮らすことになったよ★』と、送った。


そして、それから、すぐに返事は来た。


『そっか!よかったじゃんかっ。これで安心だな』


一通り整理し終わると、私はソファにもたれた。
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