夏の想
『雨夏~Amenatsu~』
~雨夏~


雨夏。


それは、梅雨の季節―。




「うわー…、蒸し暑いっ……」


「ほんっと。ありえねーわー」


私、夏芽は、高校二年生になりました!((早い


モチロン、去年の傷(骨折など、その他もろもろ)は、完璧に治ってます。


何でかは知らないけど、電話に、お父さんやママの電話番号が出ることはありません。


まぁ、そっちのほうが都合いいんだけど。


~新垣家~


「なぁ、何で夏芽、ずっと帰ってこねえの?おかしいよな。絶対に」


「…」


「何なんだよっ!知ってんの?母さんも、父さんも、雪芽も!」


「知らないよぅ…。雪芽、何も知らないもん」


「皆が何かしたんじゃねえの?」


「私、かしら…」


母さんが、そっとつぶやく。
< 110 / 114 >

この作品をシェア

pagetop