夏の想
私たちは、しっかり手を繋いで、ジェットコースター乗り場まで行った。


乗ってる最中、チラッと横を見ると、エイは、気絶してるの?ってくらい動かなくって、恐怖の最上級みたいだった。


「無理なら言ってくれればよかったのに!」


「そんなん恥ずかしいだろ!!!あ、次はあれ行くぞー」


エイが指差した先、それは、お化け屋敷。


一番怖いといわれるくらい怖いといわれている。


「イヤッ!絶対にイヤぁ!イヤぁぁぁ!」


「はいはい行くぞー」


エイは、ずるずると私を引きずって、お化け屋敷へと連れて行った。


「イヤァァァァ!!!!!」


私は、叫びに叫ぶ。


私は目を開けられなかった。


いきなり、エイが立ち止まった。


「ナツ、目ぇ、開けてみ?」


私は、ゆっくりと目を開ける。
< 46 / 114 >

この作品をシェア

pagetop