夏の想
「もう、お前可愛すぎ!もう、絶対に離さない…」


そういい、エイは私を抱きしめた。


最後の、『絶対に離さない』が、凄く、本気に思えた。


私だって、離さない。絶対に。永遠に…。


「ねっ、そろそろ時間じゃない?行こう?」


「あぁ。行こうか」


私は、もっとギュッと手を握った。


私はてっきり、観覧車でキスされると思ってた。


エイは、そんなべたなことはしないのかなって思った。


「あ、いたいた!ヒロッ!栗田君!」


「もう、おっそいよー」


「ご免ご免!」
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