夏の想
~次の日~


「ねぇー!ちょっとちょっと!昨日、あの有名な不良グループ五人が万引きで補導されたんだって!!!」


クラス一の噂好き、元木時雨が、走りながら教室に入ってきた。


元木 時雨(Motoki-Shigure)♀


ガタッ


っと、私は思わず立った。


アリサも、セナも。


三人で顔を見合わせる。


「解決…、早くない?」


「でも、スッキリしたっ!」


「よかったね。安心した」


私は、ベスト型のニットのポケットに手を突っ込んだ。


チャラッ


ん?と思いながらそれをポケットから出す。


それはヘアピンで、私はカバンにつけていたものだ。


私はとっさにカバンを見る。


二つ、ちゃんと付いている。


他にこれを持っているのは―……………!
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