夏の想
『見夏~Kennatsu~』
~見夏~


見夏。


それは、見つかった夏―。



「夏芽」


「んー?」


「ちょっと行くとこあるからきて」


と、琉璃から電話をうけました。


で、今、待ち合わせ場所で待ってます。


やっぱり、彼女は五分くらい前に行っておくべきでしょ?


「夏芽っ!」


タタッと、小走りで駆け寄ってくる琉璃。


「ご免…っ、待った?」


「ううん?ぜーんぜん!」


「そっか。じゃあ、行こう」


「うん」


スッと琉璃が手を出す。


私は、その手に自分の手を持っていく。


そして、恋人繋ぎ。
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