夏の想
なので、鏡を見る。


すると、私の首には、わっか型の斜めハートで、N(ハート)R


と、掘ってあった。


琉璃は、指輪をチェーンに通して、同じく、N(ハート)Rと、


掘ってあった。


私はなんだかくすぐったくて、嬉しかった。


「琉璃…、『あれ』って、これのこと―?」


「おぅ!気に入ったか?」


「うん!凄く!大切にするね」


私は微笑んだ。


「じゃあ、行くぞ」


「うん」


私は、斜め下気味に顔を向け、フッと笑った。


「どこ行く?なんか、食べる?」


「うん!私、ファミレスでちょっとなんか食べたいな」


「じゃあ、行くかっ」


琉璃も、ニコッと笑った。
< 85 / 114 >

この作品をシェア

pagetop