夏の想
「なっちゃん…」


「どうして…?何がいけなかったの?私が琉璃と付き合わなきゃよかったの?」


「違うっ!ナツ、お願いだから、そんなこと言わないでよ…」


「うっ、。ヒロ…。ひっく…。ヒロぉ…」


「ナツ…」


教室全体が、静かになる。


「………ナツ…」


アリサが重い口を開く。


「まひろは犯人じゃないよ」


「え…?どうして?どうしてアリサがわかるの?」


「ナツを突き落としたのは私。亜理紗よ」


「アリ、サ…?嘘でしょ?アリサはそんなことしないよ?ねぇ、そうでしょ?アリサ」


「私がナツを突き落とした。それに変わりはないよ。犯人は私」


「アリサ…。わからない。どうして?アリサ、凄く仲良くしてくれてたじゃん…。アリサっ、アリサ!」


「ナツ…。ご免ね?私、ナツに嫉妬してたの。初め、私は栄田君が好きだった。でも、栄田君はナツに一目ぼれしてるの、一目でわかったし…。ムカついた。何で!?って…。だから、隼人もいいなって思ってたから付き合った。まぁ、楽しかったし。よかったって思った。でも、ナツと栄田君は、超ラブラブで、朝も一緒に来てるし、またムカついた。だから、突き落としたんだ。ご免ね?ナツ。ご免なさい。私、警察行く。バイバイ。さようなら」
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