夏の想
『こんなくだらないことして楽しいの?バッカじゃない?あんたら心狭すぎ。小心者』


って。


私、嬉しくて、でも、なんか安心して…、涙が止まらなかった。


そんな私を、


『よしよし。頑張ったね。ナツはよく頑張ったよ。えらいね』


って言いながら、背中を優しくさすってくれたね。


ヒロと喧嘩した時だって、


『それはあんたが悪い!すぐに誤ってきなさい!』


って背中を押してくれたね。


アリサがいなかったら、私たち、仲直りできなかったよ。


ナンパされたときだって、


『何?あんたら。近寄らないでくれる?ウチら、ナンパとか乗らないんで』


って、ナンパ野郎を追い返してくれたね。


私は、そういうことが言えないから、凄く頼りになったよ。


アリサと遊ぶとき、どうしても雪ちゃんが行きたいって言って、仕方がなく、飛び入りで行ったら、


『可愛いね!妹?いいなぁ。こんな小さくて可愛い妹』


って、何一つ嫌な顔しないで、笑顔で遊んでくれたね。
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