夏の想
ガラッ!!!っと、私は凄い勢いでドアを開けた。


「先生!私、屋上で、こんなもの、拾ったんですけど…」


「何だ?」


「これです」


私は、屋上で拾ったヘアピンを先生に渡した。


「これ、私と、麻尋…石田さんしか持ってないんです。一緒に、二本ずつ買って、で私は二本とも持ってるんです」


「じゃあ、石田…が犯人かもしれないのか?」


「かも知れません…。わからないけど」


「そう、か」


私は、教室に帰った。


「ナツ、ご免っ…。アリサは悪くない。アリサは、私をかばってる。アリサは、いい人すぎるよ…」


そういうと、ヒロは静かに涙を流した。


ガラッ


「いし「先生、アリサは悪くありません。私なの…。アリサは私をかばってるんです。だから、アリサの言ったことは、全部嘘です」


ヒロは、また先生と教室を去っていった。
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