**confection**




「なんかムカつく。子供みたい!!」



「へいへい。最高の誉め言葉だな〜」



「そーゆうのも子供っぽいよ」




鈴を転がすような笑顔に、こっちまで笑顔になってしまう。


頬の筋肉は、ももによって安易に緩められてしまう。



あーもう。

まじで調子が狂う。




その後も店内を見て回った後、適当に目に入ったマグカップを買ってみたりした。


別に家にはあったが、客人用にすればいいだけの話だし。


それに他に必要なモノは無かった訳だし。



所謂、口実でここまで付き合ってもらったからだ。



店を出てから、適当に辺りをぶらつく。



土地勘のない俺は、ももにあちこち引っ張られながらいろいろな店を案内された。



でも結局、ぐいぐいと制服の裾を引っ張るももにしか意識は行かず、せっかく案内してくれた店なんて二の次だった。




日も暮れ、辺りには道沿いに設置された街灯が周りを明るく照らし出している。


店から漏れる灯りと、道を照らす街灯とで、なんともお洒落な雰囲気を醸し出し、並んで歩くカップルに彩りを添えてるようだ。


浮かび上がるようなももの白い肌が、街灯によって照らされる。


血色の良い色に赤く染まり、血管なんか浮き出してしまいそうな気になってしまう。



「そういえば、るぅって一人暮らしじゃん?これからご飯作るの?」



「え?ん〜…まあそうだな」



時刻は既に18時を過ぎている。

少し日は長くなったとは言え、結構な時間が経っていた。



「一緒に食べようよ」



「そうだなあ………えっ?」



「だって1人じゃ美味しくないよ?」
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