**confection**
てゆーか………え?
誕生日?
誕生日って…俺?
「…俺、誕生日…なの?」
すっかり…と言うか、なんだか考える事がいっぱいありすぎて、そんな事も忘れてた。
てゆーか、全くもってその部分がスッポリと抜け落ちていた。
「ありえねー!!そーゆーオチ!?そんな事言っちゃう!?お前どんだけぶっ飛んでんだ!!天然危険物か!!」
「危険物ってなんだよ…」
「そこ!?そこ気にしちゃう!?」
龍雅のハイテンションな絡みに、頭の中で自分の誕生日と今日の日付を確認してみる。
…うん、誕生日じゃん。俺。
あまりにも意識してなさすぎて、何時の間にか一つ歳を取っていた事にすら、全く気付きもしなかった。
なによりも、驚きすぎて(一応かなりビビった)実感が沸いてこない。
「良かった〜。一瞬バレたかと思って怖かったんだよね」
「…なんか変だとは思った」
ももが。だけど。
「るぅちゃんおめでとーっ!!って、みんなも立ってないで座ろうよ!!」
俊の腕にくっつきながら明るく笑う美春の声で、よくやく俺は部屋に足を踏み入れた。
宗太がやたらニコニコしているのが、若干怖かった。