**confection**
コレ持ってレジに並ぶ美春…なんかイメージできねえ。
気持ちは嬉しい事には違いないが、なんだか申し訳なくも思えてしまう。
でもま、こけはありがたく頂いておこうかな。
「絶対大切にしろよ」
「お…おお」
若干凄むような俊の声に、顔がひきつる。
ひょっとしなくても、俺って焼き餅妬かれてたりして。
……ま、いっか。
そして次に、小さな四角いラッピングに包まれた箱のようなももからのプレゼントを手にした。
「見ていい?」
「どーぞ」
少しドキドキしながらも、包みを開いていく。
開いたそれは見た目で分かるようなジュエリー用のケース。
ん?アクセ??
そう思いながらも、少し硬いそのケースをゆっくりと開けていく。
光が当たった途端、キラリと鈍い光を反射したソレに、釘付けになった。
「うお。渋っ」
「でしょう?るぅに似合うと思って」
キラリと光るそれは、シルバーのリングピアスだった。
黒の石がはめ込まれ、シンプルだが俺好みのデザインに、気持ちが高ぶる。
「へえ。いいなコレ」
ももが選んでくれて、更には俺好み。嬉しくない訳がない。
顔がにやけるのを必死に堪えながら、気持ちが高揚していくのを必死に抑えた。