**confection**
まあ、これから少なくとも一年は一緒に過ごす仲間だ。
変わった奴だけど、きっとクラスのムードメーカ的な存在になるんだろうな。
そうこう考えている内に、テーブルにはやたらとでかいメニューが広げられていた。
「美春和風ハンバーグ!!」
「俺一番でけーハンバーグ!!ライス大盛〜!!」
……小学生か。
ギャアギャアと騒がしい光景を眺めながら、自分も適当にメニューに目を通す。
自慢じゃないが、俺の地元にファミレスは……あるけど遠い。
てゆーか、もはや地元とは呼べない距離にある。
…だからないのか?ないのか……。
やっぱ都会はちげーよ。何だか周りに全ての物が揃っているから、便利には変わりねーけど窮屈だ。
「ねえ、るぅ決まった?」
「え?あ〜うん」
よそ事を考えてた俺に、隣のももが声を掛けてきた。
自然見上げる形になるから、上目遣いになっている。
……目ェでけえ。
「どれ?」
「コレ。日替わり」
メニューを指差すと、じっとももがそのメニューを見つめている。
「ふうん…私も一緒にする」
「……そうですか」
何か俺が俺じゃねえ!!ぎこちねえ!!
お前は何なんだ!!何モンだ!!