**confection**
gain
俺は、何をしてんだ。
何がしたいんだ。
気持ちが高ぶって、頭がうまく働かない。
何…話してんだ、俺。
「少し頭冷やせ。確かに、今のお前にももを追い掛ける資格なんてないな」
宗太の言葉に、ゆっくりと顔を上げた。
目が合うと、宗太が意味深に口元を緩める。
こいつらは、こんな俺でもそばに居るのか?
「気持ちを決めかねてるのに、追いかけてもアイツの迷惑だろうしなぁ〜?」
「栗本にも良い迷惑だ。そんな中途半端な気持ちで来られても、今のるぅには何も言われる筋合いなんてないだろう」
そうだよな。
そうなんだ。
俺の今の気持ちじゃ、どうしようもない。
ある意味、最低な恋愛をしてきた、自分への罰なのかもしれない。
気持ちが届かないって、こんなに辛いんだ。
それどころか、俺は………。
「好きか嫌いか関係ねーか、選択肢はこの3つだ!!お前が決める事だ!!」
「単純だね〜龍ちゃんて」
「え!?美春ちゃんそこ突っ込んじゃう!?」
俺の気持ちは、分かってる。
十分、ももが好きだって
でも、踏み出すには、あまりにも今までの事を全部無くしてしまうような、そんな気がしてしまうんだ。
何のためにここまで来たか
ただの頑固者なだけかもしれない。
でも、気持ちを抑えるなんて、できないんだ。