**confection**
「短髪…かな?黒髪が好き!!」
「ほーお」
なかなか言うじゃねーか。
もちろん、俊は黒髪の短髪だ。ちょっとは意識したんじゃねえか?
と思ったが、俊はへえ〜なんて言ってるだけだった。
ちょっとは意識しろよ!!と言いたい所だけど、グッと飲み込んでおいた。
「いい奴見つかるといいなあ」
「宗太もなー!!」
「お前こそな」
何だか突拍子もないキッカケで集まったこの六人。
特に変わった奴が一人居るけど、普通の奴はこの中に居ない気がする。
変わり者の集まりのような仲間だけど、こんな短時間でこんなにも意気投合してしまった。
それぞれ個性が強いから、一緒に居ても飽きそうにない。
それに何よりも、楽だった。
気を使って疲れる事なんて面倒くさい。
そんな関係なら、俺はまだ一人で居る方を選んだだろう。
「るぅちゃん気が効かないね」
「すんまへんね」
そして、隣のももが何だか気になる。
あの何か冷めたような顔を思い出すと、何かがひっかかる。
口はうるさいけど、ツンツンして会話すら冷めてる気取った女とか、やたら猫みてーに甘ったるい声を出す女より全然いい。
「るぅちゃんて変わってる」
「………」
そんなこんなで、俺の高校生活がスタートした。
「ももたろうに言われたくねー……」
「はっ!?」
「ももたろう……っぐあ!!」
わき腹を思いっ切りつねられた。
凶暴女ー!!!!
「コラそこー!!イチャつくなあ!!俺を混ぜろー!!」
「龍雅うるさい…」
スタートしていいのだろうか。