**confection**
そのまま階段に座り込んだももに続き、悩みながらも隣に腰を降ろした。
自分の左側に座っているももに、意識が集中しているのが分かる。
「何だろ…あの人達。疲れちゃった……」
ポツリと言うももの声は、本当に意味が分かっていないようだし、疲れた様子だ。
……どんだけ鈍感なんだ。
さすがに朝からあんなけ囲われたら、誰だってチヤホヤされてる事に気付くと思うんだけど。
「まあ〜…アレだよアレ、挨拶」
「……挨拶?」
「うん、朝の…?いや、クラスメート…として?」
「るぅちゃん…分かってないんぢゃん」
う……まあそうなんだけど。
何となく、ももが他の異性を意識するような事は言いたくなかった。
何だかももを、取られてしまうような気がしたからだ。
そんな事を感じていた自分に、更に驚く。
……え、な…何だよ俺!!はあ??
今までなら、そんな事異性に思った事なんてない。
ましてや、まだ知り合ってそんなに時間も経っていない相手なんかに………。
俺……どうかしてる。
ももと居ると、自分の調子が狂う。
と言うか、狂わされているみたいだ。
意味が分からない。
てゆーかまじ俺病気なんじゃねえか?
そんな事を思いながらも、未だに胸に何かがつっかえているようだった。