都市伝説~メリーさん
貴文が捕まってから数日が経過した。
貴文は精神的な病に煩ってると判断された。
あれ以来周囲の奴らがみる俺への視線は冷めていた。
俺とすれ違うと必ず振り返りヒソヒソと話やがる。
帰宅後俺は疲れたのかベッドに横になった。気を紛らわす為テレビをつけた。
たまたまついたチャンネルがニュースだった。俺はもう事件にはウンザリしたのでチャンネルを変えようとしたその時だった。
〇県〇市男が突然斧を振り回しながら暴れだしたという騒動だったらしい。
男の名前はシガノタツヤ‐‐‐‐‐‐‐そう言うと男の写真が公開された。
「おい……うそだろ」
俺は愕然とした。
なぜなら、この写真の男…シガノタツヤという男こそがメリーを惨殺した殺人鬼なのだ。
シガノタツヤは「殺される少女に殺される」とわけの分からないような事を連呼したようだ。
そして、持っている斧で自ら自分の首を切断したと言うものだった。
何とも痛々しい騒動だとキャスターは漏らしていたが俺は真実を知った唯一の人間だ。
そんな俺から言わせてもらうならこのシガノタツヤは死んで当然の人間だと思った。
こいつが全て悪い死ぬべき奴は俺ではないこの男だ。