都市伝説~メリーさん
喉がかわいたので冷蔵庫から缶ジュースをとり一気に飲み干した。
緊迫した雰囲気が続いたせいなのか喉が凄くかわいていた。
(貴文も馬鹿な奴だ。安子の事は事故なのにメリーの呪いだとかそんな嘘を真に受けて勝手に暴走して宏と美千留も殺して…自業自得なのに結局は誰かのせいにしないと気がすまない……あの時もあの時も全て不幸の悪夢だ……勝手な妄想が生み出した悪夢だ。メリーの呪いなんてあるわけがない)
俺は自分にそう言い聞かせた。
祟りなんて存在しない。
そんなのあり得ないんだ
幼稚じゃないんだからそんな非現実な事は信じない。
だけど
心の隅の方で、もしかしたら…とあの祟りとやらの馬鹿馬鹿しい話を信じてる自分がいた。
いや、先ほどのニュースをみてから徐々に信じてる気持ちが強まってきている。
―シガノタツヤは快楽殺人鬼だ。なぜあの殺人鬼が…人ひとり殺しても何も思わないはずのあの男がなぜ、あそこまで気が動転するんだ?―
貴文もシガノタツヤも……
なぜだ………?
考えれば考えるほど恐怖が増すばかりだ。