都市伝説~メリーさん
あの時、久々に安子と再開した。あいつはもう一度犯人と接触する気でいたんだ。だから行方を暗ましていた。危険なのを覚悟してまで自分でケリをつけたかったらしい。
「なぜそこまでする必要があるんだよ。来いよ!こんな事して俺たちの事バラすつもりか」
僕は安子を連れ戻そうと必死だった。
「せっかく助かった命じゃないか」
「放して!」安子はそう言って僕を睨み付けた。
「こんなカタチで助かった命なんていらないわよ。それにこうなったのもあんたや健太のせいじゃない」
「何で僕のせいなんだ。僕だって健太から散々利用されてきたんだ」
すると安子はクスリと笑った。
「元々は悪い子じゃなかったんでしょ。健太」
そうなのだ健太は元々は頭もキレてやんちゃな明るい子だった。小学生の時にこんな僕に声をかけてくれたのは健太だった。だが中学生になってから健太は徐々に性格は冷めていった。
だが成績は更によくなってきて学年トップクラスになってきたのだ。
中学にあがってから自分の親の事を「死ね」「ぜったいに殺してやる」と言うようになった。
僕がニンテンドーDSを親から買ってもらった時に始めに自慢したのは健太だった。すると健太は俺にも貸せと言い出した。
勿論、僕は貸したくなかったが断る事が出来なかった。貸したDSは二週間で戻ってきたが画面には小さな傷がはいっていた。
絶対に故意でやったものだと思った。
それでも僕は何も言い返せなかった。