都市伝説~メリーさん



メリーが殺人鬼から捕まった日だってそうだった。 


怪しげな妙な男がいて後を追い掛けようと指示をしたのが健太だった。僕らは断れず健太に従った。



そして運悪くその男に捕まってしまい最悪な事に男はあの少女誘拐殺人犯だったのだ。

男は斧を健太の首にあててきたのだ。 


健太は狼狽した。 



「助けてくれっ……」健太は男に命乞いをしたんだ。

「なぜ俺の後をつけた」男は訊いてきた。 


すると健太はたしかにこう言った。 



「ごめんなさい。僕はある子に頼まれたんだ。嫌だった本当だよ信じてくれ」


すると男はそいつを今から呼び出せと要求してきた。でないとコイツの命はないと健太を人質とした。

「貴文…はやく電話しろ」


健太は僕にお願いしたのだ。よりによって何故僕に頼むのだと思った。こういう役割はいつも僕だった。



僕は学級委員のリョウタに電話をかけた。だがいくら待っていても何度かけても彼はでなかった。 



緊迫感が走る。 



すると健太は言い出した。


「おい!携帯がダメなら家に電話しろよ。はやくメリーに電話しろ」


その発言に皆が動揺した。
だが今の状況や立場を考えると皆も何も言えなかったのだ。とにかく皆は自分が助かる事しか考えていなかったのだ。 



僕は震えながらひとつひとつボタンをプッシュしメリーに電話をかけた。 



するとメリーの声が聞こえた。 



僕はクリスマスパーティーの計画をたてるとの理由にメリーを呼び出したのだ。 


するとメリーはとても嬉しそうだった。

《今からそっちに行くから》と元気な声で電話がきれた。 


その後


僕らはメリーが来るのを待ち 



一目散に逃げ出したんだ。 




僕らは自分の命を助けるためにメリーを犠牲にした。 





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