都市伝説~メリーさん
「宏くん助けて!」
助けを求めたが宏くんはわたしをおもいっきり突き飛ばした。
男はわたしの腕を掴んだ。
なぜ自分がこうなってしまったのか訳もわからなかったが自分が今、殺されようとしてるという事はこの状況でわかる。
でも、どうしてわたしだけが狙われるのだろうか?
ふたりは詫びるかのような視線でわたしをみた。
そして何も言わず宏くんと美千留ちゃんは一緒に走り去った。
わたしは犯人から掴まれるところを払いのけ逃げ回った。
暗くてみえない―
でも逃げなきゃ逃げなきゃ殺される―
偶然見つけた泥まみれの窓を叩きわり外にでたが金網に囲まれた状態だった。金網の扉があったがしっかりと鍵がかけられ固定されていた状態だった。
―はやく逃げなきゃ―
うしろから足音が聞こえる
―掴まったら殺される―
「イヤだぁーいゃあああぁああああああっ―」
わたしは絶叫した。
金網の扉を必死に壊そうとしたがびくともしない。
すると健太くんたちが必死に逃げていく姿が目にはいった。
みんなが必死に逃げるなかひとりだけ振り返った人物がいた。
美千留ちゃんだった。
それと同時にあの男が背後から髪を掴んできた。
わたしは再びあの不気味な部屋へズルズルと引きずりこまれた。
必死に抵抗したが男は力が強かったので逃げ切れなかった。
男は身動きできない状態にわたしを縛り付け呪文をとなえるかのようにブツブツとつぶやいていた。
男は快楽殺人者だった。
確実に殺されると悟った。