都市伝説~メリーさん
わたしはようやく気付いたの
ねぇ………
みんな私のこと
騙してたんだね……
裏切られたという事
騙されたという事
利用されたという事
わたしはようやくそれを理解したの。
でも、もう遅い。
わたしは一週間あの空き家で監禁され暴行された。
そして12月24日のクリスマスの日にわたしは殺された。
男は片手に斧を持ち何のためらいもなくわたしの身体じわりじわりと切り落とした。
男は不気味に笑いわたしの泣く姿をみては喜びの表情を浮かべた。
わたしはこれほどにない怒りを覚えた。
怨みを覚えた。
死んでしまうかわりに鬼になってでも祟ってやろうと思った。
最後に首を切り落とされようとするところでわたしは泣くことはなかった。
―絶対に許さない―
目が充血してしまいそうなほどの怒りで痛みは忘れていた。
わたしは男の目を見た。
―こいつがわたしを殺した―
―おまえも許さないぞ―
男はほんの一瞬怯えた表情をみせ力任せに一気に斧を振り落とした。
わたしの首は無残に斬り落とされた。