恋のおはなし。

キーンコーンカーンコーン…


「次美術やで!移動せな!」


移動をすっかり忘れてたあたしらは急いで美術室へと走る。


「あっ!絵の具忘れたっ!亜矢先行っててー!」


「大丈夫?急ぎやっ」


「先生に言うといてー」


「分かったー」


教室に向かって走ってると向こうから拓海くんが来た。


…話すチャンスやんな…?


「遅刻するから先生に言っといてくれるー?」


偶然を装い出来るだけ気軽に話しかけてみた。


「うん。ってか田渕の。はい。」


「へ?」



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