LOVEレンタル
「駄目だよ?言いたいことは言わないと…」
「…はい…でもホントにいいんですよ!」
私は昔からそうなんだ。
ホントに言いたいことは言えない。
言いたいけど、言ってしまったらその後が恐い…。
だから私さえ我慢すればそれでいいんだ…って思うようになった。
「人が多くなったな~」
「そうですね…」
すれ違いで皆、人を交わしながら歩いてる。
新斗さんが私を見た。
「…………?」
「手…繋ぐ?」
「えっ…」
「なんかまたぶつかりそうだし…」
「でも……」
「またぶつけられて何も言えないなら俺が我慢できない!」
―グッ!!
新斗さんに手を掴まれた。