宿命に逆らって

八雲が積極的な性格の持ち主だということが分かり、男の子は少し引き気味だった。

「ねぇ、あなたの名前は？なんて言うの？」

八雲は少し体を乗り出すようにして男の子の顔をニコニコしながらのぞいて言った。

「・・・・か・・神威（かむい）・・」

八雲が余りにも積極的なので、つい男の子は名前を口にしてしまった。
「ごめん！聞こえなかった！もう一回！」
「～・・・。春原神威（すのはらかむい）だ・・」
「神威君かー・・かっこいい名前だね！」　


神威はどう答えればいいのか分からず、ただただ呆然としていた。