-アンビバレント-
「よ――っす!!」
勢いよくドアを開けると
すでに康人と実流が練習していた。
「よっ」
「はよ――」
月菜もあたしの後ろから「おはようございます」と言いながらついてきた。
「そう言えば康人!!昨日ありがとね。隆也運んでくれて」
「あー全然。隆也さん意識はあったし」
「あー…そうだったね。思い出したくもないけど」
2人でゲラゲラと笑いながら話していると
月菜がこっちをちらちらと見ていることに気付いた。