-アンビバレント-
「「よろしくお願いしま―す」」
「こちらこそ。今日は時間いっぱい歌ってくださいね」
この前のライブハウスより大きいこのライブハウスのオーナーは
もう年老いたおっさんのイメージだった。
でもあたしたちとそんなに年が変わんないくらいの美人さんで
正直度肝を抜かれた。
「一応控え室あるんで、良かったら使ってください」
「あ。ども――」
「あ―じゃぁあたし荷物置いてきちゃう」
「あ。ついでにあたしのも。」
「ハイハイ」
あたしは清音の荷物も持って
『スターライト様』と書かれた控え室に入った。
なんか…控え室まで用意してもらっちゃって悪いな…
あたしが荷物をまとめていると
突然ドアが開いた。