-アンビバレント-



ピ―ンポ―ン……



「実流さん来ましたよ!!清音さん香保さん急いで!!」


チャイムと康人の声に

あたしと清音は一層手が絡まる。



「ちょっと清音!!クラッカー!!」

「あっそうだあと帽子!!」



あたしたちは一時間前に康人の家に来て、家を飾り付け

三角帽を被りクラッカーを持った。



ピ―ンポ―ン




急かすようにもう一度チャイムが鳴った頃には

あたしと清音は電気を消して息を潜めた。






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