-アンビバレント-
次の日の午後からあたしは実家に帰って
向こうで年を越すことにした。
「あ―香保おかえり―!!」
最初にあたしを出迎えてくれたのは
珍しく実の母親だった。
昔からだらしなくて働く事が嫌いだった母親だから
まだテレビでも見ながらゴロゴロしていると思ってたのに…
「香保姉、おかえりっ!!」
母親の後ろからひょこっと顔をだしたのは
あたしの3つ下の妹だった。
「真保!!ただいま!!」
あたしは久しぶりに家族の顔を見れて
とても心を和ませた。