-アンビバレント-
「香保さん、大丈夫ですか?気持ち悪いですか?」
あたしが顔を上げるとそこには
1つ下の後輩で昔からのスターライトの恩人である月菜がいた。
「全然大丈夫。これ、落ち着くんだ」
月菜に笑顔で話すと、月菜は安心した様子で
「そうですか、打ち上げ終わったら送って行きますんでそしたらしっかり休んで下さいね」
と言って席を立った。
今日は楽しくやんなきゃいけないのに…
その気持ちとは正反対に気持ちだけ沈んでくよ。
ライブ…
ちゃんと歌えてたのかな…
それすらも思い出せない。
心の中のモヤモヤは消えてなんてくれない
無くなってなんかくれない
きっとあの日からずっと。