月の果て


─────…次の日。


キルトは、食堂で朝食をとっていた。

その隣には、デカルトと青年の執事。



ズラリと脇に並ぶのは、同じ衣装に身を包んだメイド達。




そして、デカルトは狙っていた。



────…キルトを殺す機を。


ポケットにナイフを忍ばせて..





──…精々、今の内に幸せに浸るがいい。



俺はこの城に来るまで


そんな温かいスープを飲んだ事なんて

なかったんだ…



母さんなんか今、だって───…



ぐっとデカルトは、唇を噛み締めた。




「………どうした?」
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