月の果て


キルトは、そう言ったデカルトをじっと意志の強い蒼い瞳で見つめていた。


血は、未だに流れ紅い水溜まりを床に造っていた。




デカルトは、そんなキルトに怖じ気づいてしまった。




そして、キルトは



「─────…分からない。」

と口元を緩めて優しく微笑んだ。




─────…ん、だよ。


「訳わかんねぇんだよ…っ!!何が"分からない"だっ!……戯言もいい加減にしろ!!」

デカルトは、怒鳴りつけた。



やっぱりこのガキは、


気にくわねぇ………っ!!




「──…あぁ、そうだな。だから、教えろ。」




「─────…は?」


デカルトは、瞳を大きく見開いた。
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