月の果て


────…何が、



言いたいんだ─────…?






キルトは、肩を抑えてヨロヨロと立ち上がりながら



「俺に分かるように、ちゃんと説明をしろ。じゃないと、お前の気持ちが分からない」

と、いつものように眉をひそめて言った。




そして


「あ、そうそう。今、起きた事は無かった事にしろよー」

とキルトは、周りのメイド達や執事に呼び掛けるように言った。



デカルトは、ポカンと口を開けている。

もちろん、メイド達や執事も。



「言っとくけど、この事 口外した奴。即、首だから」

キルトの余りにもいつも通りの反応にその場にいる者全員、息を呑んだ。
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