月の果て
───…次の日。
ソフィは、与えられた部屋に眠っていた。
そして、小鳥のさえずりと朝日でゆっくりと目を覚ました。
それから、ぐるりと辺りを見渡した。
「……キルト?」
部屋の中は、しんと静寂に包まれている。
………あぁ、そうだった。
私は、自分の部屋に戻ったのだったわ。
昨日……
キルトに、戻れと言われたから。
………まったく、訳が分からないわ。
キルトのバカ!
仮にも私は、姫なのよ!?
しかも
アナタの妃になる予定の!
キルトが私を連れてきたんじゃない!
なのに……
なんて自分勝手かしら!?
腹が立ってきたわ!