月の果て
「な、何?」
「早く、帰った方がいい」
「え?」
「ソフィが逃げたら、ソフィの両親とか困っちゃうんじゃない?」
「………うん、だけど明日が終わるまでは此処にいる。」
「どうして?」
「だって、急に結婚したいだなんておかしいもの。きっとろくでもない人に違いないわ。だから、最大限まで逃げてやるのよ」
とソフィは、ガッツポーズを取って言った。
「……それは、困ったなぁ」
キルトの妖艶な微笑みは月明かりに照らされた。
「キルト…?」