月の果て
ソフィが、振り返ると
「トラキア……」
そこには、藍色の髪をして大きなハサミを持った少年が。
「久々に会ったな…」
とトラキアは、意外そうにソフィを見た。
「久々と言っても3日だけどね」
ソフィは、そう言ってクスクスと笑った。
「ソフィが城にいるのは、あと4日じゃん。だから、久々でいーの!」
トラキアは、笑われた事が恥ずかしいのか照れながら言った。
「ところで、よく王子から逃げれたなぁ。監禁されてるって聞いてたんだけど」
とトラキアは、まじまじとソフィを見た。
その言葉にソフィは、むっとした。
「聞いてくれるかしら!?キルトってば、私を3日間あの部屋に閉じ込めておきながら………急に、自分の部屋に帰れと..」
ソフィは、わなわなと震え上がった。