月の果て
「美しい……瞳、だと?」
と呟き男は、
あっはっはと豪快に笑い出した。
「な、何が可笑しいのよ」
ソフィは、不服そうに訊ねた。
「その瞳こそが呪われているんだよ」
男は、そう言って嘲笑った。
え─────…?
「どう…いう事?」
ソフィの翡翠色の瞳は、大きく揺れた。
「知りたいか?」
男は、その唇を三日月型に歪ませた。
……ここで、キルトがいない今。
聞いてはいけない事なのかもしれない。
だけど──…
「知りたいわ」
貴方の事をもっと知りたいの──…