月の果て
その声に走りながら振り返るソフィ。
キルト───…
追い掛けて……
来てくれたの───…?
……よくもまぁ、ぬけぬけと!
今更なによ!!
私は、もう流されたりなんてしないわっ
「追い掛けて来ないでくれるかしら!?」
ソフィは、走りながらキルトを睨み付けた。
「どうして?」
キルトも走りながら訊ねた。
「もう、うんざりなのよ!……最初に、私を突き放したのは..キルトじゃない」
ソフィは、哀しそうに瞳を歪めた。
そして、
「自分勝手にも程があるわっ!!」
とキルトを睨み付けてスピードを上げた。