月の果て


それは、もしかしたら



人が生きていくなかで

最も難しい事かもしれない。




だけど、




ソフィ……


君だけは..




受け止めてあげなさい。



いつか、現れるその人を──…






「─────…キルト様!万歳っ」


王冠を被り馬車の中から国民に手を振る今より少し年をとったキルト。




優しく微笑むキルトは、


眼帯をしてはいなかった───…





そうしたなら、


いつの日か、きっと────…




隣に座る少し年をとり落ち着いた様子のソフィは、そんなキルトを見て微笑んだ。


その事に気がついたキルトは、柔らかい笑みをソフィに返した。




わだかまりも消えてしまう。


そんな日がやって来るから──…



〜真夜中のワルツ・fin〜
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