月の果て


────…2人は、外に出るテラスの前にやって来ていた。



ここまで来たら


目隠さないと




ラクロア見えちゃうよな……




「よし!」

キルトは、そう言って満足気に立ち止まった。





君は、ラクロアを見て綺麗だと


言うんだろうか?



また、あの笑顔で


"ありがとう"と

言ってくれるんだろうか?





そう、言ってもらえるだけで俺は──…



「キルト?」

ソフィは、不安そうにキルトを見つめた。
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